「お金の力」③
昨日からなぜか要と対話をしている
なぜだろう??私は作者であいつはストーリー。。
「わかったぞ。」要は俺に助けを求めているんだ。
よし、助けてやるか!!
「えーと、うん、、要くんちょっといいかな?」
「なんでしょう??」
「君は昨日ふられたよね?なぜだかわかる?」
「はあ。。。。で?」
要はあきれる顔で俺を見ながら言った。
なんだこいつは、、、無礼、非礼、反比例の三拍子がそろっている
名プレーヤーかっ!!いっちょ料理してやりますか。
「そういうところだろうな。」
「何が??あなたに関係あります??」
「ないよ。ないけど君といま話せている事が関係ないとは思えない」
「教えてあげよう。君はこれから恵美と再度付き合うであろう」
「本当っ??」
初めて要の目の色が変わった。。
「いいか、まず男は一流を目指せ。いいか一流だぞ。」
「まず君は借金はあるか??」
「借金はあります。さっきの別れ話もこの借金がほとんど原因です。」
「そうか。金回りが悪いんだな。ではまず、身の回り整理をしよう」
「み、みのもん、、身の回りですか、、、」
「今の現状から目をそらしては何も解決できない。まずは、返済だ」
私はドヤ顔で指導している。気持ちが悪い。
「まず、借金している会社、人、金額を明らかにしなさい」
「だいたい、8社から借り入れ、人には20万くらいで今は、返済したらまた借りての自転車操業状態です。総額は1000万ほどです。」
「まあ今の時点では一流からは銀河鉄道777くらい遠いが気にするな!こっからやり直そう。君をここから必ず一流にする。共に成長しよう。」
「銀河鉄道のくだりはよく分からないけど、よろしくお願いします。」
要はうれしかった。。何か自分の中で前には進めないモヤモヤがあったからだ
「絶対成り上がってやる。。。」
そう誓った、摩天楼の見えるこの場所で、、
「お金の力」②
要は昨日あの摩天楼が見える丘にきていた。
「さっきから摩天楼って言ってるけど、摩天楼って何?」
「作者さんも意味わかって使ってる?」
ストーリーの分際で私に盾突くとは、、
信じられない、、
今から自分の発言一つでどう描かれるかわからないのに
「ちょっと待って!!俺に言ってる?」
私は自分の勇気の中の勇気「100%勇気」を出して、
要に聞いてみた
「あなた以外に誰がいますか~?なんて、定番の返しをすると思ったかー」
「まず、摩天楼の意味答えてもらいましょう」
「摩天楼??答えてあげよう!泣かぬなら 答えてあげよう 摩天楼」
「早くお願いします」
私の鋭い返しは華麗にスローイングされ、
笑いなく催促された
「摩天楼は俳優さんだよ。最近有名な」
「??」
「新田摩天楼!!」
決まった。
完全に今のは私が羽生結弦の場合、5回転ジャンプを3連続くらい決まった。
これ以上の間は必要ない。明日になればすべてわかるであろう。
「お金の力」①
「あなたはこんな物も払えないの??」
「社会人が情けない。。」
要はここぞとばかりの馬頭を浴びた。。
しかし仕方がない、彼は学生の頃からパチンコにはまり、
パチンコ屋の椅子に座らないと、禁断症状が出るほどだ。
もうパチンコにも椅子にもはまっているのだ。
恵美の言うことはよくわかる。
しかし一度取りつかれた人間はなかなか抜け出せない。。
「この負のループを抜け出すにはどうしまSHOW!」
そんな周りの顔を見ずに発した要の言葉は
恵美には能天気を通り越し、
更に山を越え、海を越え、天城まで越えてしまったようだ
「もう私たちも終わりね」
恵美がそう言って立ち去った。
「終わり。。。」
「まだまだ始まったばかりじゃないか」
「逆に考えるとここまで悪いことを極めたら、もういいことしか起きないよ」
「さあ、ジュリエット、新しい夜明けぞよ」
恵美が振り返った
「安心したわ。次にあなたが質の悪いモノマネをすれば、一刀両断しようと思っていたのよ。さすが、期待通りね!」
「さようなら。」
恵美は去っていった。
「さ、さようか。。」
要は一刀両断された坂本龍馬のモノマネを言いながら、
恵美の後ろに広がる摩天楼を見ていた。